日本のギタリスト

1.福田進一



何と言っても日本を代表する世界的ギタリストと言えば、福田進一である。
その技術と表現力はまさに世界的と言って間違いない。
様々なジャンルに挑戦し、意欲的にCDも多数出している。

パリ・エコール・ノルマル音楽院を首席で卒業。
1981年パリ国際ギターコンクール優勝。以後、内外の数多くのコンクールにて輝かしい賞歴を重ねる。演奏活動は国内外での精力的なソロ活動のほか、NHK交響楽団を始めとする全国の主要オーケストラとの協演も数多い。また、室内楽ではニコレ(Fl)、ギトリス(Vn)、フェルナンデス(Guit)をはじめ、ジャズ・ギタリストの渡辺香津美など、ジャンルを超えた超一流の演奏家と共演。ギターの概念を塗り替えた斬新な音楽性と、常に新鮮な話題を提供するギター音楽の開拓者として、その活動が世界的に注目を集めている。ディスコグラフィーは昭和61年度文化庁芸術作品賞を受賞した『祈祷と舞踏』(VDC-1100)を始め、『シャコンヌ〜福田進一・プレイズ・バッハ』(COCQ-83384)など、既に30タイトルに及ぶCDが発売されている

2.村治佳織



東京都生まれ。3歳より父・村治昇にギターの手ほどきを受け、10歳より福田進一氏に師事。1989年ジュニア・ギター・コンテストにおいて最優秀賞を受賞。同年及び91年、学生ギター・コンクール優勝。92年ブローウェル国際ギター・コンクール及び東京国際ギター・コンクールで優勝を果たす。

 93年津田ホールにてデビュー・リサイタルを開催。94年には日本フィルハーモニー交響楽団と共演し、協奏曲デビューを果たす。95年イタリア国立放送交響楽団の日本ツアーにソリストとして同行、全国各地で公演し高い評価を得る。同年第5回出光音楽賞を最年少で受賞。さらに96年村松賞受賞。同年5月、イタリア本国(トリノ)において共演、ヨーロッパ・デビューを飾る。このコンサートはヨーロッパ全土にテレビ放映された。

 97年よりパリのエコール・ノルマルに留学、アルベルト・ポンセに師事。99年に帰国、本格的なソロ活動を開始。NHK交響楽団、日本フィル、読売日響、名古屋フィル、オーケストラ・アンサンブル金沢等の主要オーケストラとの共演も重ね、幅広い層からの支持を受けている。2000年ドイツのフォーグラー・カルテットとの日本ツアーを行い、新たなる室内楽の分野に取り組む。

 2002年5月ロドリーゴ生誕100周年を記念し、ロドリーゴ室内管弦楽団と、2003年2月再びフォーグラー・カルテットと日本ツアーを、同年5月韓国ソウルでのリサイタル、6月2度目の顔合わせとなるイタリア国立放送交響楽団(指揮:ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス)とトリノ、フィレンツェでの公演に続き、日本ツアーを行う。現在最も注目されているギタリスト。


3.山下和仁



1961年長崎市に生まれ、父、山下亨に8歳よりギターを学ぶ。1976年、日本ギター連盟主催の全国コンクールに第一位。翌77年、16歳の時にラミレス(スペイン)、アレッサンドリア国際(イタリア)、パリ国際(フランス)の世界三主要ギター・コンクールにいずれも史上最年少1位という記録を立てた。その後、日本国内や欧米に演奏旅行を重ねながら、次々と話題となる録音を発表。 1981年の自編≪展覧会の絵≫(ドイツ・レコード賞受賞)、87年の《新世界交響曲》全曲、89-91年の、≪無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ≫、≪無伴奏チェロ組曲≫、≪リュート組曲≫と、いずれも全曲を完成したバッハの連続録音などはとくに名高く、特殊な技法も併せて前人未踏の域を示した。かたわら≪アランフェス協奏曲≫、≪ソル:ギター曲全集≫、カステルヌオーヴォ=テデスコの代表作2作の世界初全曲録音となった≪ゴヤによる24のカプリチョス≫≪プラテーロとわたし≫など、ギター本来のレパートリーに達演ぶりを披露したディスクも多く、これまでにリリースされたCD、LPは65点を数える。ソロ活動の他、J.ゴールウェイ(フルート)、ゲーリー・カー(コントラバス)、L.コリエル(ジャズ・ギター)、東京クヮルテットをはじめとする名手たちとの共演でも注目を集めている。ギターのための新しいレパートリーの獲得にも積極的で、同時代の各国の作曲家たちへの働きかけ、また共同作業など、新作を生み出すためのさまざまな活動を行なっている。作曲家より献呈された作品も多い。海外主要オーケストラとの共演を含めヨーロッパ、アメリカ、アジア各地での公演も数多く、1984年トロント国際ギター・フェスティヴァルでセンセーションを招いて以来、名声は国際的にもすでに不動といえる。


4.大萩康司



1978年生まれ。宮崎県出身。
9歳より母の影響でギターを始める。高校時代、日本を代表するギタリスト福田進一氏に見出され高校卒業と同時に渡仏し、パリのエコール・ノルマルに留学後、その翌年にはパリ・コンセルバトワール(国立高等音楽院)に第1位での入学。98年、ギターの国際コンクールとしては現在世界最高峰とされるハバナ国際ギター・コンクールにて、弱冠20歳にして第2位入賞という快挙を果たし、同時にギター作曲界の大御所であるレオ・ブローウェル作品の最優秀演奏賞も獲得、国内外のクラシック関係者を驚かせ、一気に注目のギタリストとして脚光を浴びた。
2000年9月にアルバム「11月のある日」でビクターよりデビュー。2001年4月再度キューバに渡り、レイ・ゲーラに指導を受け、8月に2ndアルバム「シエロ」をリリース。2003年1月にパリでレコーディングをした3枚目のニュー・アルバム「ブルー」をリリース。2月にはワシントン・ケネディ・センターでのアメリカ・デビューで大成功を収め、その模様は全世界へインターネット生中継された。音楽院卒業後もパリを本拠に国内外で演奏活動を続けてきたが、2003年5月に帰国。
日本で本格的に演奏活動を始める。次世代のクラシック界をリードする可能性を確信させる注目のギタリストの一人。

5.鈴木大介



1970年生まれ。8歳から市村員章氏に、その後福田進一氏、尾尻雅弘氏にギターを、また18歳より川上哲夫、中島良夫の両氏に作曲を師事。93年早稲田大学卒業。82年日本ジュニアギター教育協会主催コンテスト最優秀賞。
86年 神奈川県新人ギタリストオーディション第1位89年読売新聞主催ギターコンクール優勝。92年バルセロナのマリア・カナルス国際音楽コンクール・ギター部門第3位。93年イタリアのアレツサンドリア市国際ギターコンクール「オマジオ・ア・アンドレス・セコビア」で優勝。94年より1年間文化庁派遣在外研修員としてザルツブルクのモーツァルテウムに留学。この間、エリオット・フィスク氏、ホアキン・クレルチ氏のもとで、ルネッサンス及びバロック期の音楽を学ぶ。オーストリア、イタリア、チェコ等ヨーロッパ各地でのリサイタルで高い評価を得た後、帰国。96年デビューCD「RITO(祭礼)」をリリース。作曲家武満徹より「かつて聴いたことがないような演奏をする」と評価される。97年「武満徹ギター作品集成」をリリース。同年、松本サイトウ・キネン・フェスティバルの「武満徹メモリアルコンサート」に出演、集中力ある演奏で絶賛された。98年2月武満徹の3回忌には神奈川県立音楽堂での「日本の作曲家シリーズ」で武満徹作品を演奏、3月に3枚目のCD「フランセーズ」をリリース。12月に「Cheek to Cheek」リリース。
1999年2月東京オペラシティでのタケミツメモリアルのリサイタルの成功により2000年出光音楽賞受賞。

1996年デビューアルパム「RITO 祭礼」、1997年「武満 徹ギター作品集成」
1998年「フランセーズ」、12月アルバム「Cheek to Cheek」
1999年11月バリオス作品集1「あなたと私」
2000年9月バリオス作品集2「iAy,Ay,Ay!」
2001年2月アルバム「Dodes'kaden」、10月アルバム「La Catedral」
2002年1月アルバム「月の光」リリース、9月アルバム「デイドリーム」鈴木大介&古部賢一
2003年3月アルバム「Sweet Bossa-Breezin'Guitar



6.木村大



1982年茨城県生まれ。父・義輝氏からギターを手ほどきされ、小学校1年で全国学生ギターコンクール小額低学年の部で優勝。以後、同コンクール小学高学年の部でも優勝。96年東京国際ギターコンクールで優勝。99年デビューアルバム「ザ・カデンツァ17」(ソニークラシカル)をリリース。99年10月18日セカンドアルバム「木村大 駿馬」を発売。

7.渡辺範彦



日本で最高のギタリストと言われた、今では伝説のギタリスト。完璧なテクニック、繊細な音楽性、天才と呼ぶ人もいる。彼の爪弾く音はビロードのようにクリアで美しく、セゴビアトーンに近いものがあった。彼のレコードはわずか数枚しかないが、その演奏の素晴らしさは今でも感動を覚えるほどのものである。

残念ながら、2004年2月29日、肺がんで死去、享年56歳。69年のパリ国際ギターコンクールで日本人として初めて1位になった。約30年前、NHK教育テレビ「ギターをひこう」の講師も務めたその後、突然、コンサート活動を停止し、再開を多くの人が望むも、叶わなかった。彼の活動期間が極めて短いものであったことが、非常に悔やまれる。

謹んでご冥福をお祈りいたします。



〈渡辺範彦ギターリサイタル〉[LP]
フレスコバルディ:アリアと変奏/ヘンデル:ソナタ・ニ短調/D.スカルラッティ:ソナタ・ホ短調L352/ソル:練習曲Op.6-6,練習曲Op.29-11/アルベニス:アストゥリアス/ヴィラ=ロボス:練習曲第1番,前奏曲第1番/M=トローバ:ソナチネ/ラウロ:ベネズエラ風ワルツ第3番/C=テデスコ:タランテラ



8.壮村清志




日本ギター界の第一人者。1963年に来日したイエペスに認められ、翌年スペインに渡り師事した。
 1967年から1968年に欧州各地で40回以上の公演を行い好評を博した。1969年日本デビュー・リサイタルで、「テクニック、音楽性ともに第一人者」との高い評価を得た。
 1971年世界青少年協会国際フェスティヴァル(フィレンツェ)に参加、この成功により北米で28公演を開き、国際的評価を不動のものにした。
 1974年「ギターを弾こう」(NHK教育)の講師を務め、全国にその名と実力が知られる。リサイタル、国内主要オーケストラと数多く協演。また、1997年夏には、ミラノ・スカラ弦楽合奏団日本ツアーのソリストとして好演した。声楽、器楽とのデュオやトリオの公演も多く、ギターの魅力をさまざまな形で人々に伝えている。
 日本人作曲家への委嘱、初演にも意欲的で、武満徹初のギター作品「フォリオス」を初演、「森のなかで」全3曲を世界初演。 1999年9月、サイトウ・キネン・フェスティバル松本に招かれ、「武満徹メモリアルコンサートIV」で武満から捧げられた「エキノクス」を演奏した。
 レコーディング活動も積極的に行ない、東芝EMIより数々のCDを発売している。1999年秋にはデビュー30周年記念アルバム《天使のミロンガ》、2002年10月にはギターの名曲を改めて録音したアルバム《荘村清志2002 アルハンブラの想い出》をリリース、好評を得ている。
 2004年6月には「岸田今日子 & 荘村清志〜ギターと朗読の庭」と題してカステルヌオーヴォ=テデスコの「プラテーロとわたし」を中心にした公演ツアーを予定している。



9.小原安正



小原安正氏は、1914/大正3年に東京・中野に生れました。1954/昭和29年、スペイン・マドリード国立音楽院でサインス・デ・ラ・マーサに、翌1955/昭和30年、イタリア・キジ音楽アカデミーでギターの神様アンドレス・セゴビアとエミリオ・プジョールに師事しました。1956/昭和31年に帰国の後、1961/昭和36年に渡欧して、マドリード、アムステルダム、ベルリン、パリ等でリサイタルを開催するとともにラジオ放送等でも活躍し、日本のギター音楽作品の紹介につとめました。同年8月にスペインのサンチャゴ・デ・コンポステ−ラで再度アンドレス・セゴビアに師事しました。1965/昭和40年にアメリカ大陸演奏旅行を行いました。1969/昭和44年に帰国し、日本全国各地でリサイタルを開催しました。
 教育者としても日本ギター界の中心的存在となり、数多くの門下生を育て、通信教育でギターを教授すると言う画期的な教育方法も編みだしました。1990/平成2年12月10日に76才で亡くなりました。
 日本ギター連盟理事、士別文化賞授賞、スペイン文化功労賞授賞



10.阿部保夫



阿部保夫氏は1925年(大正14年)9月15日に、宮城県石巻市で生れました。12才からギターの勉強をはじめ、1942年(昭和17年)、17才の時に地元でリサイタルを開きました。1948年(昭和23年)に上京し、作曲を池内友次郎氏に、演奏理論を小船幸次郎氏に師事しました。翌1949年(昭和24年)、第1回全国ギターコンクールで第1位を獲得しました。1954年(昭和29年)にイタリアのキジアーナ音楽アカデミーへ留学し、ギターの神様アンドレス・セゴビアとプジョールに師事しました。1956年(昭和31年)の帰国後は、リサイタル、オーケストラとの共演と活躍し、教育者としても、多くの門下生を育て上げ、NHK教育テレビの「ギター教室」の講師としても活躍しました。1999年(平成11年)12月26日に、心筋梗塞のため亡くなりました。74歳でした。


11.伊東福雄



1947 東京都出身。
'58 ギターを独学で始める。
'65 中央大学文学部史学科入学、5年後に卒業。
'69 同大ギター部在籍中に、小原聖子に師事。(〜’72)
'71 東京にて、O.ギリアのマスタークラス受講。N.イエペス等の講習会に参加し、研鑚を積む。
'73 第3回クラシカルギターコンクール第1位。東京にて、デビューリサイタル。
'76 ヤマハ銀座店教室ギター科特別講師。(〜’79)
'78 尚美学園ギター科講師。(〜’89)
'82 文化庁助成小公演ギタリストとして全国公演(〜’95)
'83 田沢湖音楽祭併設ギター科講師(〜’95)
'84 ヴィオラの藤原義章と重奏をしながら、演奏法の指導を受ける。
'87 国立劇場伶楽・琵琶奏者を努める。
(’89)この頃よりマンドリンアンサンブル作品を毎年発表し始め、
同時に、リコーダー・尺八・ギター・声楽・ヴァイオリン・ピアノ等さまざまな楽器のために創作・発表を続ける。

12.篠原正志



1952 長野県出身。ギターを岩村通康。小原聖子に師事。
'74 社団法人日本ギター連盟主催、第16回東京国際ギターコンクール第1位。
文部大臣章。スペイン大使杯を受ける。
'75 渡欧。サンディアゴ・デ・コンポステラにおける国際音楽講習会に、
スペイン政府給費生として参加。J.トーマスに師事。
フランスのアルル国際ギター講習会にて、A.ディアスに師事。
イタリア、ガルリャーノ国際ギター講習会にて、O.ギリアに師事。
また、来日したN.イエペスにレッスンを受ける。
'77 『ファースト・コンサート』で、東京デビュー。
以後、定期的にリサイタルを行うほか、「ギタリスタス20世紀」「柿生一族」メンバーとして、多くのコンサートに出演。
室内楽とのアンサンブルやジョイントコンサート等、数多く出演。
'78 韓国国立劇場、他各地にてリサイタルを行い、絶賛を博す。
'80 東京での『現代ギター音楽祭』にて、連続3回委嘱作品を初演。
'86 文化庁助成小公演ギタリストとして、全国をまわる。
'93 ミュージカル「マルコポーロ」作曲、同年初演。以後、全国にて公演。
'94 サントリーホールにて「ギター教授20周年記念コンサート」開催。
また、舞踏家「石井かほる」「蝉丸(山海塾)」の公演に、演奏家・音楽監督として協演するなど、
自作品の発表や他のジャンルとのアンサンブルでも活躍している。

13.高田元太郎



18才で今野有二に師事し,クラシック・ギターを始める。
1988年バリオホールにてデヴューリサイタル。
1988年スペインのアルコイ市にてホセ・ルイス・ゴンザレスに師事。
1989年より1992年までウルグアイの首都モンテビデオにてアベル・カルレバーロ,エドワルド・フェルナンデスに師事。またアルバロ・ピエッリ,エドワルド・イサークの講習も受ける。
1993年より1996年までの4年間,南米ボリビアのラパス国立音楽院のギター科主任教授を受け持つ。 ボリビアのほか,ブラジル,アルゼンチン,ウルグアイ,ペルー,チリ等南米各国にて演奏会,講習会を行う。
1997年、帰国。以降、各地にて演奏・教授活動を行う。
 現在、現代ギター学院講師。アコースティックユニット「といぼっくす」メンバー。
ソロデビューCD『ピアソラ:ブエノスアイレスの四季』DICC-28007トライエムより発売中
 公式ホームページ(http://village.infoweb.ne.jp/~takahome/guitar.htm)

早稲田大学院理工学部理論核物理専攻卒(理学修士)。
平成15年度より昭和音楽大学講師
近年では若手プロ・ギタリストの育成にも力をいれている。
生徒の中には外国留学 後にプロ活動を続けながら高田に指導を仰ぐギタリストも少なくない。
これまでに指導をしたギタリストの名をあげると
飯泉昌宏、金庸太、坪川真理子、河野智美、服部文厚、
足立江美子、山村剛、河村逸平、竹之内美穂など
現在活躍中のギタリストたちである。
 

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■コンクール歴■

1987年GLC学生ギターコンクール大学生の部にて第1位
1987年スペインギター音楽コンクールにて第1位
1987年ホセ・ルイス・ゴンザレス国際講習会におけるコンクールにて第2位(苗場)
1988年タレガ国際ギターコンクールにてセミフィナリスタ(スペイン,ベニカシム)
1988年アランブラ国際ギターコンクールにてアランブラ賞(第1位)(スペイン,アルコイ)
1989年セゴヴィア国際ギターコンクールにて本選入賞(スペイン,アルムニェカール)
1992年アルゼンチンギタリスト会議主催のコンクールにて第1位(アルゼンチン,メンドーサ)
1994年マヌエル・ポンセ国際ギターコンクールにて審査員特別賞(メキシコシティー)




14.柴田杏里



1951年 東京生まれて、音楽家の両親のもと、3才よりヴァイオリン・ビアノを始める。17才より、クラシックギターの奥田絋正氏に師事。

1970年 スペインへ留学。

1971年 マドリッド王立音楽院へ入学。ギターを主任教授ホルへ・アリサ氏に師事。

1976年 同ギター科を首席で卒業。卒業試験の審査員であったナルシソ・イエペス氏のアドバイスにより同氏に師事。第4回マヌエル・パラウギターコンクール第1位。同時にバレンシアフィルハーモニー賞を受賞。

1977年 マドリッド・ギター協会主催でマドリッド・アテネオホールにてデビュー。同ホールはA・セゴビアのマドリッドデビューのホールであり、スペイン国内の権威は非常に高い。

1978年 第12回タレガ国際ギターコンクールに日本人として初めて第1位。スペイン国内にて本格的な演奏活動を始める。

1981年 帰国。日本での演奏活動を開始。 N響メンバーとの共演を始め、フルート・ストリングス・声楽等とのアンサンブルにも力を入れる。

1982年 ヤマハ合歓の郷 第1回ホセ・ルイス・コンザレス国際ギターコンクール第1位。

1985年 日本国内でのクラシック・ギターの普及をすべく少人数のホームコンサートを提唱、年間100回前後の小コンサートを各地で開始。

1989年 日米ギター交流協会の招きより、ニューヨーク・カーネギーズ・ウエイル・リサイタルホールにてリサイタル。好評を博す。

1992年 スペイン小品等CDエル・ラストロを発表。

1995年 中南米小品等CDパラ・ス・ノヴィア発表。どちらのCDも選曲のユニークさと新鮮で解かり易い解釈で好評を得ている。

1997年 プラジル・リオデジャネイロのヴィラロボス協会より第6ヴィラロボス国際ギターコンクールの審査員として招待。同時に同地のヴィラロボス博物館でのリサイタルの成功を認められ1999年の第37回ビラロボス・フェスティバルへの招待も決定している。



15.藤井眞吾



1954年、 北海道・上磯町に生れ、10才よりギターを独学で始める。1974年、 京都大学入学後ギターを岡本一郎に師事 し、1976 年「第1回新人大賞選考演奏会(日本ギタリスト会 議主催/1976)」で1位優勝 。 1981年、京都大学農学部博士課程を中退しスペインへ留学。 スペイン国立オスカル・エスプラ音学院でホセ・ トマスに学ぶ。 また 故ホセ・ルイス・ゴンザレス 、 デビット・ラッセル、の各氏に師事。1983大阪・御堂会館ホールにてデビューリサイタル。1986年、スペイン政府の奨学金を得て「第26回サ ンティアゴ・デ・コンポステラ国際音楽講習会」に 参加 「ルイス・コーレマン国際音楽コンクー ル」でコーレマン賞を受賞。 同年、英国王立音学院 Royal Academy of Music の演奏家ディプロマ《A.R.C.M.》を得る。東京、大阪、京都、函館、札幌、仙台、広島、山口、博多、熊本を始めとする 各地でソロ・リサイタル。 NHK-FM出演。 神戸国際音楽祭《武満徹の夕べ》、函館チャーチ・フェスティバル、等に招かれて演奏。 また、室内楽、現代音楽の分野でも精力的に活動、多くの邦人作曲家の作品を初演。 1994年よりflute の清水信貴との2重奏活動を開始。また flute, cello, guitar による4重奏団《El Quatro》を結成。1987年から2000年まで大阪音楽大学・短期大学(音楽専攻)非常勤講師 を勤める。 1998年より「九州ギターサマーコース」に特別講師として迎えられる。 「フォレストヒル・ミュージック・アカデミー(博多)」特別講師。

16.田部井辰雄



1945年8月17日生まれ。栃木県宇都宮市に在住。高木 孝氏に師事した。第13回東京国際ギターコンクール第2位。

録音は「大聖堂」、「シャコンヌ」、「12の歌」、「鳥の歌」、「エコー」その他。


17.渡辺香津美



1953年東京渋谷生まれ

高校に入った頃ジャズに興味を持ち中牟礼貞則に師事、その後今田勝に認められラ イブスポット、コンサートに出演。
l971年東芝からデビューアルバム「インフィニッ ト」を発表し、天才ギタリストの出現と注目される。その後、鈴木勲、渡辺貞夫など 国内のトップグループに在籍するかたわら、自己のバンドでも活発な活動を行う。
79年、坂本龍一、矢野顕子、村上秀一等、気鋭のミュージシャンたちと伝説のオール スターバンド「キリンバンド」を結成し当時のミュージックシーンに衝撃を与えた。
同年秋に敢行された「イエロー・マジック・オーケストラ」のワールドツアーに参 加、各国各地で大絶賛を博し“KAZUMI”の名を一躍世界的なものとする。
80年、記録 的な大ヒットとなったアルバム「トチカ」を発表し、ジャズ・フュージョン界におけ るスーパーギタリストの地位は不動のものとなる。さらに世界の多くのトップミュー ジシャンたちとの共演、アルバム制作を行い、「スパイス・オブ・ライフ」、「ロマ ネスク」に代表される優れた作品を発表する。同時に自己のグループを率いての全米 ツアー、アジアツアーを行い大成功をおさめた。

84年、ジャズディスク大賞(日本ジャズ賞、第18回)受賞。
91年、南里文雄賞を受賞。
94年「おやつ」翌年「遠足」とリリースした2枚のアルバムよりアコースティクギタ ーによるプロジェクトをスタート。

一方96年にはミノ・シネルと「esprit」発表。エスニック&プリミィティブな感性 は、新たなエレクトリックバンドの方向性を暗示し各方面で絶賛される。秋には初の アフリカツアーを行い、ケニアでは二千人近くの聴衆を前にカズミ・ワールドをアピールする。
1997年6月にはフランスの伝説的ジプシーギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトに敬意を表したヨーロッパでも価値の高い賞、「DJANGO D'OR97'」(金のジャンゴ)の授賞式コンサート、さらにはジャンゴ・ラインハルト・フェスティバルにも招かれ、彼の息子であるギタリストのバビクと共演、賞賛を浴びる。その他「パリ音楽の日」イ ベントでのピカソ美術館における初のソロコンサート、「パリ日本年」での文化交流 などによって、今後のヨーロッパでの活動も大いに期待されている。

97年7月に事務所より独立しヒルトップスタジオ(有)を設立。94年より参加してき たプロジェクト「アイレ・スーパー・ユニット」のリーダー、ピアニスト、作曲家で ある谷川公子とのパートナーシップにより、音楽を中心に多面的創作チームとして活 躍、映像や舞台、空間、イベントプロデュースに既成概念を越えたアプローチを展 開。
静岡県沼津市においては97年よりその後年3、4回のペースで続けることとなる市民 のためのイベント制作と音楽監督を統合した独自のプロデュースラインを提示し、 98年3月のハイパー・エレクトリック・トリオ(ベース青木智仁・ドラム山木秀夫) ゲストにピアノ山下洋輔、そして筒井康隆を招いての「ジャズ大名スーパーセッショ ン&トーク」をはじめ、同年夏にはロック、ワールドミュージックなどのミュージシ ャンとクロスオーバーなユニットを組むなど自由な発想で質の高いエンタテインメン トを目指す。市民への文化的貢献が評価され98年沼津市より「燦々(さんさん)ぬま づ大使」を任命される。

98年6月、ニューヨーク録音によるピアニスト小曽根真とのデュオアルバム「ダンデ ィズム」をポリドールよりリリース。クラシックギタリスト福田進一とのデュオによ る初のDVD作品「禁じられた遊び」も同年7月にパナソニックよりリリースされ、 DVDというメディアの可能性に一石を投じる独創性と芸術性が話題となりHiVi企画大賞を受賞。
99年2月20日、日本を代表する作曲家、故武満徹氏のトリビュートとして東京オペラ シティで行われた「鈴木大介リサイタル」に共演。武満の映画音楽作品のみならず、 バッハの「マタイ受難曲」などのクラシック作品を素材に新境地を開く。

99年3月にはボトムライン/New Yorkにてライブレコーディング。マイク・マイニエ リ、ラリー・コリエル、ミノ・シネル、ジョン・パテトゥッチ、そして矢野顕子をゲ ストに迎えたアルバム「ワン・フォー・オール」を99年6月16日にポリドールよりリ リース。同時に本人がホストをつとめるCBCの特番「魂に聴け!」にてオンエアさ れ、まさしく一期一会の痛快なライブセッションの模様が残ったが、さらにその映像 のパッケージ化も熱望されている。
ヴィジュアルのための音楽作品としてはパナソニックよりシドニーオリンピックを記 念して99年10月にリリースされたDVD「オーストラリア〜夢の大陸〜」がある。

2000年は《ギター生活30周年》となり様々なイベントが企画された。3月の新宿と六 本木の「ピットイン」における記念セッションを皮切りに活動のボルテージを高め、 5月にはキューバにてコンテンポラリー・クラシックギターの世界的演奏家の参加す るイベント『ハバナ国際ギターフェスティバル』に日本人ジャズギタリストとして初 出演、好評を博した。さらに8月には、コルシカ島から国民的歌手のジャッキー・ミ カエリを招聘し、「アース・セレブレーション2000」などで共演。コルシカン・スピ リチュアルを我が国に初めて紹介することとなる。

2001年5月にはMAGIC NOTESレーベル(コロンビア)より笹路正徳プロデュースによる 《渡辺香津美&KAZUMI BANDとフルオーケストラの一発録り中心のコラボレーションア ルバム》「ディア・トーキョー」をリリース。一方、同年11月、渡辺香津美オリジナルライ ンとしてユニバーサルミュージックにおけるDOMOレーベルを心機一転DOZOレーベル として、先に初演した『ギター組曲・Beyond the Infinite』一作のみをリリース、12月の 発売記念コンサートは朝日新聞社主催による渡辺香津美ワールドとして昨今の活動の 凝縮されたものとなった。

2002年に入り、アコースティックギターによるソロ、あるいは卓越したゲストプレーヤーとのデュオによるコンサートが全国のクラシックホールを中心にさらに活発に行われ、8月には松本市における《サイトウキネンフェスティバル2002》に鈴木大介氏と共に出演、好評を博す。
又、9月より丸の内に新設された《丸ビル》のアトリウムにおいて、一年間の契約で《Marunouchi Music Evolution》と題したストリート・パーフォーマンスを総合プロデュース。世界に向けての文化発信基地としての丸の内をコンセプトに、毎回様々なゲストを招いて質の高いコラボレーションを展開。2003年の7月に韓国より若手no.1打楽器アンサンブル《PURI》を招聘し、3日間行われた《エイジアン・コネクション》の企画をもって終了したものの、その際開眼した日本のトラッドミュージックはもとより、大陸アジアの伝統音楽に通ずる道の新たな可能性については、その後NHK国際放送などを通じても発信しつづける。

2003年2月にはキャリア初の完全ソロ・パフォーマンス・アルバム『ギター・ルネッサンス』をリリース。バッハの「無伴奏チェロ組曲」やラベル、スカルラッティなどのクラシック作品、ビートルズの「アクロス・ザ・ユニバース」等を取り上げ、幅広い層から大きな反響を得る。
さらに同年5月にはNYでNew Electric Trio(ベース:リチャード・ボナ、ドラムス:オラシオ・エル・ネグロ・エルナンデス)による 『Mo’Bop』をレコーディング。 8月のリリース記念に「東京JAZZ 2003」のステージでワールド・プレミア・ライヴも行い、全国のエレクトリックギター・ファンに強烈にアピール。
2004年にはこの2つのアルバムを軸とした演奏活動の他、日本はもとより、アジアの伝統楽器とのコラボレーションを21世紀の文化交流の起点としたプロジェクトも展開するなど、その創作エネルギーは留まることを知らない。 

ジャズ誌の老舗「スゥイングジャーナル・ジャズメン人気投票」で、25年間連続ポー ルウィナーの座をキープする一方、作編曲においてはジャズ/ポップスから現代音楽 にいたるまでの幅広い領域で、優れた作品を数多く生み出す。又、パフォーマンスに おけるスター性はジャズというジャンルを越えて、すべての音楽ファンから親しまれ る貴重な存在といえる。
96年より洗足学園ジャズコースの客員教授を歴任。。
エッセイストとしての側面やインターネットにおける表現活動も魅力。


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